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フランスのラム専門誌「Rumporter」に国産ラム酒として掲載されました。翻訳公開

フランスのラム専門誌、Rumporter n°2に国産ラム酒として初掲載されました。特別に筆者Cyrille Hugonさんより許可をいただき、フランス語を日本語に訳させていただき掲載いたします。なお、Rumporterのウェブサイトhttp://www.rumporter.com/)よりPDF版をダウンロードいただけます。Merci,Cyrille!

NINE LEAVES〜日本の真珠

島国、日本のラム酒がフランスで飲めるようになったのは数年前のことだ。日本製ラムが上陸する前には日本のウイスキーが数々の賞を獲得し、アルチザンのように小さな秩父蒸溜所を含むウイスキー生産者の自信にも繋がった。日本のウイスキーが世界的な評価を受ける中、竹内義治は秩父蒸溜所で三日間研修し、スコットランドの小さな銅製ポットスチルを使い、新しい日本のラムを製造することにした。

大きな目標を掲げた竹内は、日本の良質な材料と水に力を入れた。日本の酒造りでは水の味わいが重要視される。「本州には良い水が集まる。日本で最も大きい湖の琵琶湖周辺の水の権利はほとんど大手のもの。そんな中、幸いなことに、私は水源の持ち主の協力を得ることができました」水質とはどういうことなのだろう!「黒糖の発酵に使う水の質は蒸溜した後のラムにも大きく影響する」と竹内は言う。

製造における技術面では、日本のウイスキー業界を基準としているが、ラム酒の製造は発酵というある種神聖な自然の力(そのアロマはまるで魔法のよう)と蒸溜という化学を用いたもので構成されている。仕込み水へのこだわり、ていねいさ、手仕事といったナインリーヴズのブランドの哲学はいかにも日本らしい。

「最初から最後まで、自分の思いと目が届く完成品を作ってみたい」と竹内は語っている。日本のものづくりに携わってきた竹内家はクルマの部品製造をしてきた。日本のものづくりは細部へのこだわり、丁寧なしごとによるもの。「私がラムを造り始めたのは、そういった日本のものづくりを継承していきたいと考えたからです」と竹内は語る。

「ラムはまだまだ日本では認知されていません。バカルディやハバナクラブといったブランドが、カクテルで飲みやすい提案をしたことでラムを嗜む方も増えてきました。今後はそのままの味を楽しむ文化が広まることに期待しています」ナインリーヴズ クリア2013 (50%)はそれを裏付けるかのような、期待できる味わいになっている。乾杯!
— Rumporter Magazine n°2